Uber Eatsと出前館のUIデザインを比較|同じフードデリバリーなのに印象が違う理由とは?

先日、久しぶりに出前館でご飯を注文したのですが、普段Uber Eatsばかり使っていたせいか、「あれ、こんなに雰囲気が違ったっけ?」と少し驚きました。
どちらも料理を届けてもらうフードデリバリーアプリですが、アプリを開いた瞬間の印象はかなり異なります。
デザイナーという職業柄、「なぜこんなに違って見えるのだろう?」と気になり、改めて両方のアプリを見比べてみました。
今回は、Uber Eatsと出前館のUIデザインを比較しながら、その違いがどこから生まれているのかを考察してみます。
目次
Uber Eatsと出前館は何が違う?

どちらもフードデリバリーサービスですが、サービスが誕生した背景は大きく異なります。
Uber Eatsは、アメリカ・サンフランシスコで誕生したUberから派生したサービスで、日本では2016年にスタートしました。
一方の出前館は、日本発のデリバリーサービスとして長年運営されており、インターネットで出前を注文する文化を広めてきたサービスのひとつです。
このサービスの歴史や成り立ちの違いが、UIデザインにも表れているように感じました。
サービスの歴史がデザインにも表れている

Uber Eatsは世界中で展開されているサービスです。
そのため、国が変わっても迷わず利用できるよう、世界共通のデザインルールを意識して設計されている印象があります。
一方、出前館は日本国内の利用者を中心に成長してきたサービスです。
電話注文や折込チラシなど、日本ならではの「出前文化」をデジタルへ置き換えてきた歴史があり、その流れを感じる情報設計になっています。
もちろん公式にデザイン思想が公開されているわけではありませんが、実際に使い比べると、それぞれのサービスが大切にしている体験の違いを感じます。
UIデザインを比較して感じた違い

Uber Eatsは「見て選ぶ」デザイン
Uber Eatsを開いてまず目に入るのは、大きな料理写真です。
余白を広く使い、文字情報は最小限。
おすすめの商品や人気店が大きく表示されるため、直感的に「美味しそう」と感じたものを選びやすくなっています。
注文までの流れもシンプルで、あまり考え込まずに操作できる点が特徴です。
私自身も、「今日は何を食べようかな」と迷ったときは、写真を眺めながら自然と選んでいることが多いです。
出前館は「比較して選ぶ」デザイン
一方、出前館は情報量が多い印象です。
キャンペーンやクーポン、ジャンル一覧などが画面内に整理されて配置されており、「どのお店がお得なのか」「配達時間はどれくらいか」といった情報を比較しながら選べます。
一見すると情報量が多く感じますが、じっくり比較したいユーザーにとっては安心感につながるデザインとも言えそうです。
どちらが優れているというより、「どんな体験を提供したいか」の違いがUIに表れているように感じました。
ブランドカラーが与える印象の違い

色使いも両サービスの個性を感じるポイントです。
Uber Eatsはブラックをベースに、アクセントとしてグリーンを使用しています。
都会的で洗練された印象があり、「スピード感」や「スマートさ」を連想させます。
一方、出前館はオレンジを基調としています。
暖色系のカラーは温かさや親しみを感じやすく、家族で利用するシーンにも馴染みやすい印象があります。
同じ料理を届けるサービスでも、ブランドカラーが変わるだけで受ける印象は大きく変わることを改めて感じました。
Webデザインにも共通する考え方

今回改めて比較して感じたのは、「良いデザイン」に正解はないということです。
Uber Eatsは「すぐ注文したい」という体験を大切にしているように感じます。
一方で出前館は、「比較して納得して選びたい」という体験を重視しているように見えます。
目的が違えば、情報量も、余白も、写真の使い方も変わります。
これはホームページ制作でも同じです。
企業によって伝えたいことやターゲットは異なります。
だからこそ、他社のデザインをそのまま真似するのではなく、「誰に、何を、どう伝えるか」を整理したうえで設計することが重要だと改めて感じました。
Uber Eatsと出前館の違い【比較表】

サービス名:Uber Eats
・誕生:アメリカ
・第一印象:シンプル
・写真:大きい
・情報量:少なめ
・ブランドカラー:ブラック・グリーン
・体験:直感的に選ぶ
サービス名:出前館
・誕生:日本
・第一印象:情報量が多い
・写真:標準的
・情報量:多い
・ブランドカラー:オレンジ
・体験:比較しながら選ぶ
※上記は実際に利用した際の印象をもとにした筆者の考察です。
まとめ
今回、Uber Eatsと出前館を改めて見比べてみて、「なんとなく雰囲気が違う」と感じていた理由が少し見えてきました。
同じフードデリバリーサービスでも、サービスの歴史やブランドの考え方、ユーザーに提供したい体験が違えば、UIデザインや情報設計も大きく変わります。
見た目だけを整えるのではなく、「誰に何を伝えたいのか」を軸に設計することが、使いやすいデザインにつながるのだと改めて実感しました。
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