15年ぶりに刷新された「ペプシ」のロゴが現代のデジタル社会に最適すぎる理由

今回は、世界的な炭酸飲料ブランド「ペプシ(Pepsi)」をピックアップします。
ペプシは2023年から2024年にかけて、世界規模で15年ぶりとなるロゴの大幅なリニューアルを実施しました。新しいビジュアルが日本でも定着しつつありますが、なぜこのタイミングで形を変えたのでしょうか。
実は、今回のリニューアルの裏側には、現代のWebデザインやSNSのトレンドに深く関わる「デジタルファースト」の戦略が隠されています。創業からの歴史やカラーの変化を追いながら、プロの視点でその意図を解剖していきましょう。
目次
ペプシの創業由来と歴史:ライバルとの差別化から始まった軌跡

創業由来と歴史
ペプシの誕生は1893年、アメリカのノースカロライナ州にさかのぼります。薬剤師のキャレブ・ブラッドハム氏が、消化不良の治療薬として、調合したシロップを「ブラッズ・ドリンク」として売り出したのが始まりです。
1898年に、消化酵素の「ペプシン」やコーラナッツにちなんで「ペプシコーラ」へと名前を変えました。
カラーの説明
現在のペプシを象徴するカラーは「赤・白・青」の3色です。
このカラーリングが定着したのは、第二次世界大戦中の1940年代のことです。アメリカへの愛国心を表現するために、国旗(星条旗)の色である赤・白・青を採用しました。このカラー戦略によって、先行するライバルブランドとの差別化に成功し、ブランドの地位を確立していきました。
ロゴの説明
ペプシのロゴは、時代に合わせて何度も大きな変化を遂げています。
初期はクラシックな赤い文字のロゴでしたが、ボトルキャップに赤・白・青のデザインを採用したことをきっかけに、円形のシンボル(ペプシグローブ)へと進化しました。
前回の2008年のリニューアルでは、円の中の白いラインを「笑顔(スマイル)」に見立てた、非常にミニマルでスマートなフラットデザインが採用され話題を呼びました。
15年ぶりの刷新:新ロゴに隠されたデジタルファースト戦略

リニューアルの背景と歴史
2023年の創業125周年を機に発表された新しいロゴは、前作のミニマルな路線から一転して、どこか懐かしさを感じる力強いデザインへと生まれ変わりました。
実は今回のデザインは、1970〜90年代の「ペプシが最も勢いのあった時代」のロゴへのオマージュでもあります。古くからのファンには懐かしく、若い世代には新鮮に映る、絶妙な「レトロモダン」を狙った変化です。
カラーの説明
新しいロゴのカラーにおいて、最も重要な変化は「黒(ブラック)」の導入です。
これまでの赤・白・青の3色に、引き締め色として「黒」を大胆に追加しました。これは、世界的に市場が拡大している糖類ゼロ商品「ペプシゼロ」のイメージを、ブランド全体の中心に据えるというビジネス戦略が背景にあります。
ロゴの説明
今回のデザインの最大のポイントは、「PEPSI」という太い文字が、再び円(ペプシグローブ)の中央に配置された点です。
前作では文字が円の外側に小さく配置されていましたが、文字とシンボルを一体化させることで、スマホの画面やSNSのアイコンといった「小さなデジタル空間」でも一瞬で認識できる視認性を確保しました。
さらに、新しいロゴは「動くこと(アニメーション)」を前提に設計されています。音楽のビートに合わせてロゴの青や黒の波紋が広がるようなデジタル演出が、Webサイトや動画広告で効果的に使えるよう計算されているのです。
まとめ:Web制作にも活きる「時代に合わせた最適化」

毎日何気なく目にしているペプシの新しいロゴにも、現代のデジタル社会で生き残るための緻密な計算が詰め込まれています。
・過去:ライバルとの差別化のために、国旗の3色を取り入れる
・現在:デジタル画面や動画での映えを意識し、力強い黒と一体型デザインを採用する
トレンドを追うだけでなく、時代のデバイス(液晶画面やスマホ)に合わせて「どう見せるべきか」を突き詰めるプロセスは、私たちがWebサイトをデザインする際にも全く同じことが言えます。
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